ソフトバンク柳田本人による打撃解説~縦振りとボールの内側を叩く~
ソフトバンク柳田選手本人による打撃解説です。
「縦振り」「フォロースルー」「ボールの内側」「センター方向」といったキーワードが登場します。
スラッガーはどのような意識で打っているのでしょうか。
素振り
(2017年12月22日 qoonin TVより)
まず縦振りについてですが、これはバットを最短距離で出した後、フォロースルーを大きくとるということです。
フライボール革命でバットを下から出す概念が広まる中、柳田選手はインパクトの瞬間からフォロースルーにかけてはアッパースイングになっていますが、インパクトの手前まではダウンスイングのようです。
ただ、テイクバックを十分深く行うことで、バットのヘッドは胸の前ではなく腰の前を通過しますので、従来のダウンスイングというよりはレベルスイングに近いものでしょう。
力を入れるのはインパクト時のみで、それ以外はリラックスとのこと。
とはいえ十分なパワーがないとボールに押されてフォロースルーがきれいに大きく出来ません。パワーを軽視しているわけではないですのでお間違えなく。
強い打球は一般的に引っ張り方向が多いですが、それは結果的にそうなるだけで、スイングのイメージとしてはボールの内側を叩き、センター方向に打ち返すイメージとのこと。
このセンター方向が鍵を握っています。
インパクトの後、ボールがもう少し前にあり、そこまでバットを出すイメージと説明されていますが、これがバットの押し込みと縦振りによる大きなフォロースルーにつながっています。
インパクトからすぐに引っ張るイメージでは、スイング軌道が小さくなり、それに比例して遠心力も小さくなり、大きなパワーは生まれません。
同じ内容でも球界の名スラッガーから説明されると説得力が増します。
スラッガーでも実は基本に忠実に打っているのです。
実践打撃
(2017年12月25日 qoonin TVより)
ティーバッティングを何となく行っている方も多いと思います。
柳田選手はバットをボールの内側に入れ、ライナーを打つことを意識しているとのことです。
動画内で本人が説明している通り、ティーバッティングは斜めから投じられるため、ボールの内側を意識して叩いているとのことです。
内側を叩くということは引っ張りの打球ではなく、センターから逆方向に打ち返すことになります。
実際の試合では正面からボールが来ますが、ティーでは斜め前からボールが来るため、ボールの内側を強く叩く練習という位置づけのようです。
これがきちんと出来ていれば引っ掛けたゴロは無くなります。
自分のバッティングの調子を見ることもできるようになります。
フリーバッティングではインパクトまでを意識すると、フォロースルーは自然とできるとのことです。
バットを最短距離で出すと説明されていましたが、実際はダウンスイングではなくレベルスイングですので、最短距離のダウンスイングはイメージであり、要はバットを素直に出すということでしょう。
打球に力がない時は手首が返り過ぎてフォロースルーが小さくなっているということですので、両手で打つことを意識して修正するようです。
ありきたりな練習メニューでも意識を変えることで細かな修正に利用することが出来るのです。