軸足は回転するだけでなく、蹴り出して体重移動する
バッティングは回転運動のため、軸足で回転することになります。
しかしその場で回転しただけでは、回転のエネルギーだけとなり、力強い打球は生まれません。
軸足回転と体重移動の両方を行う必要があります。
練習法1 軸足を背後へ蹴る
実際のバッティングでは骨盤を回転させますが、回転を意識するあまり、踏み込み足側の股関節に体重移動ができていないことがあります。
そのため、練習ではあえて骨盤の回転をしないで体重移動ができているかチェックします。
軸足を背後の方向へ蹴ると軸足に力をかけにくくなるため、軸足側の体重が強制的に踏み込み足側に移動します。
さらに骨盤も回らなくなるため、スムーズに踏み込み足へと体重移動ができます。この感覚を体に覚えさせるようにしましょう。
練習法2 踏み込み足をゆっくり踏み込む
これはいわゆるワレを作る練習です。
ゆっくり踏み込み足を出すため、着地したときに踏み込み足側にも体重が乗っていないと上手く回転できません。
これで上手く回れない人は軸足に体重が乗り過ぎているということです。
練習法3 脚だけで体重移動の練習をする
中腰の姿勢で両足を最初の構えくらいに開き、足首を外側に開いて逆ハの字にします。
そして軸足から踏み込み足へスイングの時の動作で体重移動します。
軸足の内旋ができないと上手く腰は回りません。
また踏み込み足を伸ばして股関節を支点にできないと回転は速くなりません。
踏み込み足側の股関節が硬い場合は、伸脚するとかえって回転しづらくなります。
その場合は少し足を曲げて行います。
さらに軸足から体重を送り込む途中の段階まで足を回転させ、インパクトの手前からフォロースルーにかけての体重移動を練習します。
練習法4 腕を途中で止める
これはワレができない人向けの練習で内容はとてもシンプルです。
足は体重移動させ、腕はトップの位置の少し後、体の正面にグリップが入ってこないところで止めます。
下半身は体重移動して上半身はまだ本格的にスイングする前の状態を作ることで捻転差が生まれ、ワレの状態が作られます。
これができるようになるとスイングスピードが増すだけでなく、上半身が下半身に遅れるため、空振りせずハーフスイングで止められるようになります。
まとめ
バッティングは体重移動して打ちますが、そのためにはワレと適切な足の動きが大切です。
スイングを最初から最後まで行うだけでなく、部分部分を切り取って練習してみると欠点がはっきりわかってくるでしょう。
(2018年5月16日 JBS武蔵より)