Youtube動画からバッティングフォームを学ぶ

Youtubeにアップされているバッティングフォームに関する動画に解説を加えて紹介していきます。

元マイナーリーガー根鈴雄次による打撃解説~ポイントは近く、スイングパスを意識~

根鈴雄次とは

日本では伝統的にバットを上から出し、前で捉えるという指導がなされてきましたが、最近は変わりつつあります。

この新しい理論はずいぶん前からアメリカで実践されていたもののようです。

日本で最近広まりつつある理論を、マイナーリーグで先取りしてきた根鈴雄次氏による打撃解説です。

根鈴氏は、高校は強豪校出身というわけではなく標準レベルでプレーし、高校卒業後渡米、その後いったん帰国して法政大学でプレーした後再び渡米してマイナーリーグでプレー、そして最後は日本の独立リーグでプレーされています。

マイナーリーグ時代はメジャーの1つ下のカテゴリーであるAAAまで昇格されています。

そのため、基礎は日本野球ではなく、アメリカ野球の長所を数多く吸収されているようです。

ポイントは近く、上(後ろ)の手主導で打つ

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(2018年1月7日 qoonin TVより)

 

まずは押し手でパンチするように打つという考え方です。

力強い打球を打つためにはダウンスイングでスイングスピードを上げてポイントを前で捉えるか、勢いのある投球を体全体で跳ね返すためにポイントを近くして、押し手でパンチするように打つかになります。

前者は日本で主流だった考え方で、この打ち方だと外角低めにバットが届かなくなります。

そのため外角低めを苦にしないためには、後者のポイントを近くして体全体で跳ね返す打ち方にせざるを得なくなります。

 

ポイントを近くして外角低めを苦にしないようにすると、今度は内角高めのボールに差し込まれるようになります。

これに対しても外角低めと同じように体全体でボールの勢いを押し返すように打ちます。

違いはバットをあまり振らない意識を持ち、肩を回転させることでバットを出すようにする点です。

 

引き手は手の甲ではなく手のひらの部分で捉えるイメージと説明がありましたが、これは引き手の力を強くし過ぎないということでしょう。

引き手は押し手に添えるイメージで考えたほうがいいようです。

 

アッパースイングとダウンスイングの違いはありますが、押し手優位のスイングは中村紀洋と同じです。

押し手メインのスイングになると落ちる変化球もミートできるようになります。 

スイングパスを意識して、バットをボールの軌道に入れる

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(2018年1月8日 qoonin TVより)

 

バットをボールの軌道に入れるためには、バットが体の正面に来た時にレベルスイングか気持ちアッパースイングになっている必要があります。

しかし、バットのヘッドがキャッチャー側に早くから倒れてしまうとドアスイングになってしまいます。

ドアスイングにしないためには、バットを捕手側でストンと落とすようなイメージをしながら体を捻っていきます。

ダウンスイングにしない代わりにここで位置エネルギーを使ってスイングスピードを上げているようです。

 

低めのボールに対しては、肩を入れるようなイメージでスイングしていきます。

この時軸足を前足の方に入れながら下半身を使って体をホームベース寄りに倒していくため、強靭な下半身が求められます。

動画では上半身の開きが少し早いようにも見えます。これは実際の投球、特に外角低めのボールを打つことで調整していくことになるでしょう。

 

スイングパスはバットの芯をボールの軌道に入れてスイングすることでミート率アップと打球へ効果的に力が伝わるという考え方に立脚したものです。

ボールは速球であっても落ちながら進むため、スイングパス理論を取り入れることは同時にアッパースイングになるということです。

それを実践するのが前述のスイングになります。

なおスイングパス理論は大谷選手も実践している打ち方になります。

 

最後に実際に打撃練習していますが、下の手の手のひらを出すようにスイングすることで、ヘッドが少し下がり、打球が上がるようです。