押し手の肘を入れてへそに近づけることでスイングスピードがアップする
スイングスピードをアップさせるには筋力の強い下半身の力を利用することが不可欠ですが、肘をへそに近づけることで腕と上半身が一体化し、力強いスイングが可能になります。
肘を入れる打ち方のための「スリーピースドリル」
肘と上半身を一体化させる
肘が体から離れると、肩までは下半身の力が届きますが、腕には届きにくくなります。
肩と腕の間でパワーが逃げていくからです。
しかし、上の手の肘をへそに近づけることによって腕と上半身が一体化するため、バットまで下半身の力を伝えることができるようになります。
さらに腕だけでなく体全体でボールを押し返すことができるようになるため、ボールの押す力に負けないようになります。
メジャーリーガーの多くがこの打ち方をしていることから、アメリカでは一般的な打ち方のようです。
足と上半身と肘の3点の動きであることからスリーピースドリルと言われます。
肘の入れ方でインパクト時のスイングスピードが決まる
スイングスピードはトップからバットのヘッドを下ろしてくる動きで速さのほとんどが決まります。
インパクト手前から一生懸命力を入れてもスイングスピードは速くなりません。
今までのスイングにプラスして、肘を入れて肘をへそのあたりにくっ付ける動きを素早く行うことで、スイングスピードはさらに速くなります。
肘を入れ過ぎるとポップフライが増える
肘を入れる意識が強すぎるあまり、肘が入り過ぎてしまうとポップフライが増える可能性が高まります。
肘が入ることでバットのヘッドが下がり、自分が意識したポイントよりも下をバットが通るようになるからです。
トップからインパクトに向かう中で素早い肘の動きは必要ですが、極端に肘を入れることは避けるようにしましょう。
あくまでスピードを意識するのであり、動きではありません。
外角低めの対応は難しい
体の小さな日本人ではこの打ち方で外角低めに対応できるか難しいところです。
肘をへそに近づけるとバットが届く範囲は狭まり、外角低めに届かなくなる可能性が高くなります。
ポイントを近づけるなどの対応策はありますが、それでも届かないということであれば、外角低めは途中で肘を体から離して、バットを放り投げるような打ち方で打つ必要があるでしょう。
まとめ
肘を上半身とくっ付けてスイングすると上半身と腕が一体化するため、スイングスピード向上とボールに押し負けない力を手にすることができます。
しかし、外角低めへの対応やフォームが乱れてポップフライが増えるといったデメリットもあります。
習得するには繰り返しの練習が必要になります。よく考えながら練習するようにしましょう。
(2018年6月29日 レジースミスベースボールジャパンより)