インパクトの瞬間に息を吐くとスイングスピードが上がる
力を発揮する際に動作をする部位だけでなく、体の他の部分にも力が入ることがよくあります。
バッティングの時は、インパクトの際に短く息を吐くことで腹圧が高まり、スイングスピードが上がります。
腹筋の役割
バットスイングにおける上半身を捻る動きの際には腹筋も使われます。
しかし腹筋の役割は単にスイングする際の一部分というだけでなく、下半身と上半身を連動させる際に、その間にある腹筋がつなぎ目としての役割を果たします。
下半身で作られたエネルギーを上半身に伝える際には腹筋と背筋を通過しますが、腹筋に力を入れることでそのエネルギーが少ないロスで上半身に伝わります。
逆に腹筋に力が入っていないとそこから力が抜けてしまい、下半身の力を十分に生かせないスイングになってしまいます。
息を吐くことで腹筋を締める
短く息を吐くことによって横隔膜に力が入り、腹圧が高まります。
腹筋と内臓の間にはスペースがあるため、腹圧が高まると腹筋と内臓が安定するため体幹が固定されます。
これにより腹筋からのエネルギーロスが少なくなり、上半身へ伝わるエネルギーが大きくなります。
さらに、上半身の軸もぶれなくなるため、スイングスピードが上がるのです。
動画の中では息を吐いた時とそうでない時でスイングスピードが5km異なっています。
たかが5kmですが、されど5kmです。5km速くなると飛距離も数m伸びるでしょう。
さらに、体幹が固まるため、投球の勢いに対して押し負けない効果も期待できます。
硬式の速球はボールの押す力が強いため、スイングスピードの速さだけでなく押し負けない力も重要になります。
スイングスピードと押す力の両面の向上により外野フライが長打になる可能性が高まりますので、トライする価値があると言えるでしょう。
息を吐くと言うと難しそうですが、声を出しても同じ役割を果たします。「フッ」「ハッ」でも何でも大丈夫です。
腹筋に力を入れるのはインパクトの時のみ
バッティングは、インパクト以外は脱力が大切です。
脱力する方が筋肉に無駄な力が入らず、スムーズな動きが可能になり、スイングスピードが上がります。
腹圧を高めるのはインパクト時のスイングスピードが最大化される時のスイングスピードを更にアップさせることと、ボールの力に押し負けないために行います。
そのため、インパクト時のみ息を吐いてスイングスピードを高めるようにしましょう。
(2018年7月4日 トクサンTVより)