ホーライスイング~ヘッドの重みを使って打つ
バットを真っ直ぐ出すスイングよりもヘッドを少し遠回りさせるスイングが最近の主流ですが、ヘッドをいったん落としてそこから水平に振るホーライスイングの紹介です。
ホーライスイングとは
ボールの軌道にバットの芯を入れると打ち損じが少なくなると言われています。
そのためヘッドを先に下げて、インパクトの時はヘッドが水平に動くスイングが望ましいとされていますが、その動きを極端にしたものがホーライスイングです。
ホーライスイングにおける水平方向の動きはグリップを支点にヘッドの遠心力を使うため、インパクトの大きさも強くなります。
芯に当たったときにあまり打感を感じませんが、そのようなスイングと言えるでしょう。
(2020年1月25日 qoonin TVより)
ヘッドを落とす
グリップを後ろに引いてトップの形を作るまでは普通のスイングと一緒です。
トップを作った後、ダウンスイングをイメージした場合はヘッドがインパクトポイントに向けて真っ直ぐ出ますが、ホーライスイングでは後ろの肘の横あたりまでヘッドを下げます。
この時、真っ直ぐ下げるとインパクトに向けて一連の動きがスムーズになりませんので、カウボーイが縄を回すような感じでヘッドが少し回転するとその後の動きがスムーズになります。
映像ではヘッドが腰の横くらいまで下がったように見えますが、それは肩を下げたことでヘッドも下がっているからです。
バットが肩のラインと平行になるまでが力の入る範囲です。
平行よりも下にヘッドが下がるとバットの重みに腕が耐えられず、ミートできなくなりますので注意してください。
インパクトに向けてバットを立てる
映像ではヘッドが下がったところからインパクトに向けてヘッドを立てるように波打つスイングと紹介されています。
しかし実際のスイングでは波は打っていません。
肩を下げてヘッドが下がると重力に負けてヘッドは頭で思った以上に下を通ります。
その誤差を修正するためにヘッドを立てるイメージで頭で考えたところにバットを通そうとしているのです。
またヘッドを立てようとすることで手首にも力が入り、インパクトでボールに負けにくくなると考えられます。
(2020年2月1日 qoonin TVより)
手首でヘッドを落とし、体の回転で水平方向に動かす
体をどのように動かすか考えないと、今までのスイングから変えることは難しいです。
ヘッドを落とすのは脱力した手首で、ヘッドが落ちた後にその勢いを生かしながら体を回転させてバットを水平方向に動かします。
インパクトはおへその前をイメージし、そこに向けてヘッドを立てるようにスイングします。
投手方向にバットを投げる
インパクト時にスイングスピードが出て、ヘッドの重みを生かして遠心力を発生させていればインパクト直前にバットを離すと投手方向にバットが飛んでいきます。
しかも軽くスイングしているのに結構なスピードで飛んでいきます。
映像のような状態ならヘッドの重さを十分に生かしたスイングになっていると言えます。
ヘッドの重さで加速したスイングスピードにさらにヘッドを立てる動作で加速させていると考えられます。
(2020年3月22日 qoonin TVより)
下半身の回転は意識しない
映像ではかかとではなく膝を動かすようにと説明があります。
膝だと上半身に近いため、上半身と下半身があまり捻じれていないと考えられます。
脱力してヘッドを落としているため、下半身の後に上半身を回すイメージだと振り遅れにつながるとも考えられますので、回転は上半身、下半身をいっぺんに回すイメージなのでしょう。
卓球のスマッシュをイメージ
ヘッドを立てるイメージの練習に卓球のスマッシュをイメージしてます。
波打つというのはあくまでイメージと考えられますが、ヘッドを立てるイメージを持たないとヘッドが寝たままになって力負けしたポップフライが多くなります。
投球にインパクトで負けないように手首に力を入れるため、ヘッドを立てるイメージを持つ必要があります。
そしてそのためにスマッシュをイメージさせています。
肘ではなく脱力でヘッドを落とす
ヘッドを落とす際に肘を入れて前腕全体を使おうとするとボールの下をこすったスイングになってしまいます。
あくまで手首を使った脱力でヘッドを落とします。
そのためにヘッドを地面まで落とすイメージをします。
そのイメージだと肘を入れるスイングではできません。
地面までヘッドを落とすイメージで、途中でスイング方向を変えて水平スイングに持っていきます。
地面に置いたボールを打つ
地面に置いたボールを打つためにはヘッドが真っ直ぐ出てきてはいけません。
ヘッドを体側で落としてそこから水平方向に動かさないと当たりません。
この動きをマスターできるとゴルフスイングのように遠心力を使いこなすことができます。
注意点
(2020年9月21日 長嶋隆章【YouTubeベースボール大学】より)
背中側に入れ過ぎない
ヘッドを背中側に落とそうとするとトップが深く入り過ぎて、振り遅れや差し込まれにつながります。
ホーライスイングに限らず、一般的にトップは背中側ではなく捕手側に引きます。
そしてヘッドは背中ではなく体側に沿って落とすようにします。
グリップは落とさない
ヘッドを落とそうとするあまり、グリップもトップの位置から真下に下がってしまうとミートできません。
手首を回転させるような形でヘッドを落とし、手首の位置自体は落としません。
手首を前後させない
手首を前後させると力を入れにくくなります。
これはヘッドを肩のラインと平行より下げないことと関係してきます。
そして手首を前に倒すとヘッドが体から離れてドアスイングになります。
手首は腕に対して90度を保ち、手首を左右に捻る動きでヘッドを落としましょう。